
- 基礎知識
アイラインアートメイクで目は傷つかない?安全性・リスク・正しいケアを医療目線で解説
アイラインアートメイクは、メイクの手間を省き、素顔でも目元に自信を持てることから、多くの方に選ばれている人気の美容医療です。一方で、「目の近くに針を入れるなんて本当に大丈夫?」「角膜を傷つけないか心配」といった声も少なくありません。特にデリケートな目元への施術は、正しい情報と十分な理解がなければ、不安を抱いたまま施術を受けることになってしまいます。
そこで本記事では、医療行為であるアートメイクの安全性を中心に、施術前後に気をつけたいリスクとセルフケア、施術体制の見極め方までを、医療的な観点からわかりやすく解説します。施術を受ける前の参考にしてください。
医療アートメイクをしたいけど目は傷つかない?リアルな不安に答えます

目元に自然な美しさを与えてくれるアイラインアートメイク。すっぴんでも自信を持てるようになる一方で、「目に近い部分への施術って本当に安全なの?」「角膜が傷つくのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。デリケートな部位だからこそ、施術への不安は当然ですよね。
ここでは、そうしたリアルな声に応えるべく、「目が傷つくかもしれない」と感じる背景や、実際の施術がどこまで目に接近するのか、さらには医療的な観点から見た安全性について解説します。
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なぜ「角膜が傷つくかも」と感じるのか?よくある心配の正体
アイラインアートメイクを検討する際、多くの方が「角膜が傷つくのでは?」と不安を抱くのは自然なことです。目元は非常にデリケートな部位であり、施術が眼球に近いことから、リスクを心配する声が多く聞かれます。
実際、過去には施術中に角膜を傷つけてしまった事例も報告されています。たとえば、エステサロンでの施術中に痛みを訴えたにもかかわらず施術が続行され、結果として角膜に傷がついたケースがありました。ただし、工程や注意事項を把握していればリスクを最小限に減らすことは可能です。次項では、実際の施術について解説します。
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実際の施術はどこまで目に近づく?アイラインアートメイクの工程
アイラインアートメイクは、まつ毛の生え際に色素を注入する施術です。具体的には、上まぶたや下まぶたの皮膚に専用の機器を使って色素を入れていきます。施術部位は皮膚の表皮層であり、眼球や角膜には直接触れることはありません。
ただし、施術中は目を閉じた状態で行われるため、施術者の手や機器が目の近くに位置することになります。そのため、施術者の技術や経験が非常に重要となります。
実際の施術の流れは以下の通りです。
- 1.カウンセリング
- 2.デザインの確認
- 3.麻酔
- 4.施術
- 5.アフターケア
アイラインアートメイクは、目元の印象を大きく変えることができる施術ですが、目の近くで行われるため、慎重な対応が求められます。
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医療の観点から見る「角膜に影響はないのか?」の本当
アイラインアートメイクは、まつ毛の生え際に色素を注入する施術であり、通常は角膜に直接触れることはありません。しかし、施術者の技術や使用する器具、施術環境によっては、角膜を傷つけるリスクがあるのは否めません。
特に危険なのが無資格者が施術を行うケースです。アイラインアートメイクは医療行為に該当し、医師または看護師の資格を持つ施術者が医療機関で行うことが法律で定められています。そのため、無資格者による施術は違法であり、医療について専門性のない人材が行っている点で危険性が高いのです。
アイラインアートメイクは、適切な医療機関で、資格を持つ施術者によって行われることで、角膜への影響を最小限に抑え、安全に美しい仕上がりを得られます。施術を検討される際は、信頼できる医療機関を選び、十分なカウンセリングとアフターケアを受けることが大切です。
コンタクトレンズ使用者でもアイラインアートメイクはできる?

コンタクトレンズを日常的に使っている方にとっても、「目元の施術=危険では?」と感じるのはごく自然な反応です。特にアイラインアートメイクは、まつ毛の生え際というデリケートなエリアに施すため、施術中や施術後にレンズが影響を受けないか不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
ここでは、コンタクトレンズを装用している人が施術を受ける際の注意点と対策について解説します。
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レンズ装用のまま受けられる?施術時の対応と配慮点
多くの医療機関では、アイラインアートメイクの施術中にコンタクトレンズを外すことを推奨しています。なぜなら、施術中に目を閉じた状態で行われるため、レンズが目に圧迫を与えたり、施術器具との接触によって目を傷つけるリスクがあるからです。そのため、施術当日はコンタクトレンズケースと眼鏡を持参し、施術前にレンズを外す準備をしておきましょう。
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コンタクトユーザーが気をつけるべきリスクと事前対策
アイラインアートメイクを検討するコンタクトレンズ使用者にとって、最も気になるリスクが「角膜損傷」です。目の表面を覆う角膜は非常に繊細な組織であり、施術時・施術後のちょっとした不注意が思わぬダメージにつながることがあります。角膜損傷が起こるおもな原因は以下の通りです。
原因 概要 施術中にコンタクトレンズを装用していた レンズが装着されたままの状態で施術を受けると、施術器具や施術者の指がレンズに干渉し、角膜に細かな傷がつくおそれがある 施術後すぐにレンズを再装用した 施術直後のまぶたは腫れやヒリつきが出やすく、非常に敏感な状態なため、摩擦や圧迫によって角膜に微小な損傷が生じやすい コンタクトレンズ使用者がアイラインアートメイクを受ける際は、角膜損傷のリスクを正しく理解し、施術前後の行動に細心の注意を払うことが重要です。
安全な施術のために知っておくべきこと

医療アートメイクは見た目の印象を大きく変える一方で、皮膚に針を入れて色素を注入する「医療行為」にあたるため、安全性への配慮が欠かせません。特に目元の施術は、トラブルが起きた際の影響も大きいため、受ける側も「何を確認すべきか」を知っておくことが大切です。
ここでは、施術を安全に受けるために確認しておきたいポイントを3つの視点からご紹介します。医療従事者の有無、カウンセリングで聞くべきこと、そして気になる衛生管理の実情まで、施術前の不安を解消できる情報をわかりやすくお伝えします。
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医療従事者が対応しているか?資格・体制の見極め方
アイラインアートメイクを安全に受けるためには、施術者が医師もしくは看護師の医療従事者であるかを確認する必要があります。確認する際のポイントは以下の通りです。
- 1.クリニックのウェブサイトで施術者の資格情報を確認する
- 2.看護師が施術を行う場合でも、医師が常駐しているクリニックかを確認する
信頼できる医療機関で、資格を有する施術者による医療アートメイクを受けることが、健康被害を防ぐために大切です。
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カウンセリングで確認すべき項目
アイラインアートメイクを受ける前の不安を少しでも解消するためには、事前のカウンセリングを入念に受けるようにしましょう。カウンセリング時に確認・伝達すべき項目は以下の通りです。
- 1.施術者の資格・医療体制
- 2.健康状態・既往歴
- 3.デザイン・色味
- 4.健康状態・既往歴
- 5.施術費用
- 6.アフターケアと注意事項 など
上記の項目をカウンセリング時に確認することで、医療アートメイクの施術を安全かつ安心して受けられます。不明点や不安な点があれば、遠慮せずに相談しましょう。
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医療アートメイクは本当に清潔?感染対策と衛生管理の実情
医療アートメイクは、施術時の衛生管理が不十分な場合、感染症のリスクが高まります。医療アートメイク施術における感染症のおもなリスク要因は以下の通りです。
- 1.器具を使いまわしている
- 2.消毒が不十分
- 3.施術室の清掃や換気が不十分
上記のリスクに対して徹底的な予防・管理を行っているのがクリニックです。クリニックでは、使い捨ての器具を使用・施術者や施術環境の消毒、清掃の徹底などを実施しているため、安心して施術を受けられます。感染対策と衛生管理の観点からもクリニックで施術を受けるようにしましょう。
施術前後に気をつけるべきセルフケアと過ごし方

医療アートメイクの施術を安心して受け、理想的な仕上がりを長持ちさせるためには、施術前後のセルフケアが欠かせません。目元は皮膚が薄くデリケートな部位であり、わずかな刺激や誤った対処が思わぬトラブルにつながることもあります。
ここでは、施術後の注意点や目に違和感が出た場合の対処法、そして医療アートメイクの持続力を高めるためのアフターケアについてご紹介します。
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施術直後にやってはいけないこと
アイラインアートメイクは、施術直後の過ごし方が仕上がりの美しさや色素の定着に大きく影響します。施術直後に避けるべき行動は以下の通りです。
- 1.施術部位を濡らす
- 2.施術部位に触れる
- 3.メイクやスキンケア製品の使用
- 4.激しい運動や飲酒、サウナの利用
- 5.紫外線に晒す
上記の注意点を守ることで、施術後のトラブルを防ぎ、美しい仕上がりを長持ちさせられます。
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目の違和感が出た場合の正しい対処法
アイラインアートメイク施術後、腫れや赤み、ゴロゴロ感、かゆみなどの違和感を感じる場合があります。目の違和感は通常、施術後数日から1週間程度で自然に軽減しますが、以下のような対処を適切に行うことで、症状の軽減やトラブルの予防が可能です。
- 1.施術した箇所を冷やす
- 2.アイメイクを控える
- 3.コンタクトを使用しない
- 4.就寝時に頭を心臓より高くして寝る など
また、上記の対処法を行っても症状が緩和されない場合は、速やかに施術した医療機関に相談するようにしましょう。
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ダウンタイム中の特徴とアフターケア
アイラインアートメイクの施術後は、皮膚が一時的に傷ついた状態となり、色素が定着するまでの「ダウンタイム」が必要です。アイラインアートメイクのダウンタイムは、一般的に約1〜2週間とされており、特に施術直後から翌日までは腫れが目立つ場合がありますが、通常2〜4日で落ち着きます。
また、ダウンタイムが終了後は以下の長期的なアフターケアが大切です。
- 1.日常的に帽子やサングラスを使用し、紫外線対策を行う
- 2.医療アートメイクの色素は時間とともに薄くなるため、1年〜1.5年を目安にメンテナンスを行う
上記のアフターケアを行うと、美しい仕上がりが持続できます。
まとめ
アイラインアートメイクは、目元を美しく整える人気の医療施術ですが、安全に受けるためには以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 1.必ず医療機関で施術してもらう
- 2.施術前後の行動に気を払う
- 3.アフターケアを万全に行う
正しい知識と準備を持って臨めば、医療アートメイクは日常を快適にしてくれる心強い味方です。今後施術を検討されている方は、今回の情報を参考に、信頼できる医療機関で相談してみてくださいね。