基礎知識

韓国でアートメイクが人気の理由とは?日本と何が違う!?

韓国アートメイクは、その技術の高さとトレンド感で多くの美容愛好者の注目を集めています。この記事では、韓国でのアートメイクの人気の理由や施術の流れ、施術を受けるクリニックの選び方や料金、施術後のケア方法まで詳しく解説します。
安全性やリスクなどについても知り、自分に最適なクリニックを選ぶポイントにしてください。

アートメイクとは?基本を知ろう

アートメイクの基本について解説します。

  • アートメイクの定義と歴史

    アートメイクは、皮膚の基底層の部分に専用の針を用いて、眉や愛倫、リップ等に色素を定着させていく技術です。
    元々は永久的なメイクとして知られており、のっぺりとしたいかにもアートメイクをしている状態のものが多くありましたが、現在は自然な仕上がりを追求する傾向があります。
    アートメイクの歴史は古く、クレオパトラの時代以降眉のアートメイクが存在していたと考えられています。より明確な記録としては、20世紀以降より見られるようになり、1970年には広く受け入れられるようになったと言われています。
    近年、よりリアルな眉を目指して毛並みを描くマイクロブレーディングという手法が生み出されました。

    参考:医学出版 – アートメイクの歴史・法律について より
  • アートメイクの種類と手法

    アートメイクには、マイクロブレーディングやマイクロシェーディング、パウダーグラデーションなど様々な技術があります。それぞれの方法は、使用する器具や針の深さ、仕上がりに違いがあります。

    日本や韓国では自然な眉毛を描く技術やリップアートメイクが人気です。

  • アートメイクとタトゥーの違い

    アートメイクと似たものでタトゥーがありますが、この2つの大きな違いは注入する色素の深さや使用する針の種類などです。
    アートメイクは皮膚の浅い層(基底層)に色素を注入するため、肌のターンオーバーと共に色素が排出されていき、一般的には2年程度で薄くなっていくと考えられています。
    一方、タトゥーは皮膚の深い層(真皮)に色素を注入するため、肌のターンオーバーの影響を受けず永久的に残り続けます。

    このため、アートメイクは柔軟にデザインの変更が可能な点が魅力です。

なぜ韓国でアートメイクが人気なのか

韓国では自然なアートメイクが人気ですがその理由を解説します。

  • 韓国の美容文化とアートメイク

    韓国は美容先進国として世界中で知られています。美容に対するこだわりが強く、最新のトレンドを取り入れる文化が根付いており、アートメイクもその一環として発展してきました。
    韓国の美容業界では、特にメイクの自然さや美しさが重要視されています。仕事前の忙しい毎日のメイク時間を短縮でき、常に完璧な眉やアイライン、リップなどを保つことができるアートメイクは、仕事に追われる現代人たちにとって理想的な選択です。
    また、韓国では、顔全体のバランスを重視し、個々の顔の特徴に合わせたデザインが主流となっているため、自然で洗練された仕上がりが期待できます。トレンドに敏感な韓国では、こうしたアートメイクの技術が日々進化し、世界中の美容愛好者に支持されています。

  • 韓国でのアートメイク技術の進化

    韓国のアートメイク技術は、ここ数年で劇的な進化を遂げ、より自然で個々の顔になじみやすい仕上がりを実現するための手法が次々と開発されています。
    以前は、はっきりとした濃いラインや色合いが主流でしたが、現在は繊細で自然な毛流れを再現する技術が高く評価されています。この技術により、眉毛やアイラインのデザインはまるで本物のように見えるため、特にメイクが苦手な方や忙しい人たちにとって大変魅力的です。
    また、韓国のアートメイクは、顔のバランスや個々の骨格に合わせたオーダーメイドのデザインが得意で、一人ひとりに合った自然な仕上がりを提供することが可能です。こうした技術の進化により、韓国はアートメイクの最先端として世界的に認知され、信頼されています。

  • 韓国におけるアートメイクのトレンド

    現在、韓国では「自然な仕上がり」を追求したアートメイクが主流となっています。
    顔全体の調和やなじみやすさを重視し、ナチュラルでより自然なラインや色味が好まれるようになりました。特に眉のデザインでは、一本一本の毛流れを再現するマイクロブレーディング技術が人気で、まるで自分の眉毛のような自然な仕上がりを求める人が増えています。また、リップアートメイクにおいても、以前の濃い色ではなく、透明感や柔らかな発色が特徴のナチュラルカラーがトレンドです。
    これにより、日常のメイク時間を短縮しながらも、自然で健康的な印象を与えることができるため、性別問わず幅広い世代の人たちに支持されています。

  • 日本と韓国のアートメイクの違い

    日本と韓国のアートメイクにはいくつかの違いがあります。
    まず、韓国ではアートメイクが美容業界の主流として認知されており、特にナチュラルな仕上がりを追求する技術が発展しています。韓国のアートメイクは、肌のトーンや髪の色に合わせた柔らかな色味やグラデーションが特徴的で、特に眉やリップのデザインにおいては、非常に繊細な技術によって描かれます。

    一方で、日本では医療機関での施術が一般的で、衛生管理や安全性が厳しく規制されており、安全にアートメイクを受けることができます。デザイン面では、自然さを重視しつつも、個々の顔立ちに合わせた微調整が行われ、顔全体のバランスを重視した施術が特徴的です。

    両国ともに高い技術を持つものの、施術スタイルや規制が異なるため、施術を受ける際にはこれらの違いを理解しておくことが重要です。

アートメイクを受ける際のポイント

先ほど、韓国のアートメイク事情や、韓国と日本のアートメイクについての違いにも触れました。
ここからは、日本でアートメイクを受ける際のポイントについて解説します。

  • 信頼できるクリニックの選び方

    信頼できるクリニックを選ぶ際には、口コミやレビュー、実際にクリニックのスタッフと接してみて自分に合うかどうかなどをチェックすることが重要です。また、クリニックの実績や施術者のデザイン、施術後のケアサポートが充実しているかどうかなどもしっかりと確認するようにしましょう。
    韓国はもちろんのこと、近年では日本でもアートメイクを提供するクリニックが増えてきているため、実績のあるクリニックを選ぶことで安心して施術を受けることができます。
    また、アートメイクの施術には医師資格や看護師資格が必要で、医師の在中する医療機関のみでの提供に限られています。エステサロンなどではなく、必ず医療機関で受けるようにしましょう。

  • アートメイクの施術前に知っておくべきこと

    アートメイクを受ける前には、自分の肌の状態やアレルギーの有無を調べておくことが重要です。敏感肌やアレルギー体質の方は、施術時に使用される針や色素に対してアレルギー反応を起こす可能性があるため、パッチテストを事前に行うことをおすすめします。
    また、施術の際にどの程度の痛みを伴うかも個人差がありますので、痛みに不安がある方は麻酔クリームなどを利用できるか、クリニックに確認しておくと良いでしょう。
    さらに、アートメイクには副作用も伴うため、施術後の腫れや赤みなど、ダウンタイム期間中の注意事項についても理解しておくことが安心につながります。カウンセリングでは、自分の希望するデザインや肌質に合った色素を選び、施術後に満足できる結果が得られるよう、担当者としっかり話し合いましょう。

  • 施術当日の流れと注意点

    施術当日はまずカウンセリングや問診にて希望のデザインや色味、施術部位などを確認します。また、普段のメイクや使用している色味などを見てデザインや色素を決定するため、いつものメイクでご来院ください。
    明るめの色味をご希望の方や眉ブリーチをしている方は、施術の1週間ほど前にカラーやブリーチを済ませておきましょう。
    本来の眉の生え方や毛流れに沿って毛並みアートメイクを施術していくため、毛はできるだけ生やした状態で施術を受けることをおすすめします。
    クリニックによって異なりますが、眉の施術であれば2~3時間、リップやアイラインでは1~2時間かかります。
    また、施術後は腫れや赤みが出たり、かさぶたができる場合があるため、数日間は肌を安静に保つことが大切です。

  • 施術後のケアと注意事項

    アートメイクを長持ちさせるためには施術後のケアが重要です。施術後は色素の定着に関わるため、水にできるだけ触れないようにすることや紫外線を避けることが重要です。具体的には、汗をかいたりアートメイクの部分を濡らしたり、クレンジングや擦る・掻くなどは避けましょう。また、色素の排出が早まる可能性があるため、運動やサウナなどで体温を上げる等、代謝が上がる行為も避ける必要があります。
    色素の変色や退色を防ぐためにも、紫外線対策をする事も重要です。色素を綺麗に定着させるためには、1週間ほどは施術部位は触らない、何も塗らないようにしていただきたいため、日傘や帽子などを使用し紫外線から保護しましょう。
    施術部位は傷になっている状態なので、傷が治るまでの1週間程度はこれらのことに気をつけて過ごすようにしましょう。

料金とコストについて知っておこう

料金や追加の施術に必要な費用などについて解説します。

  • アートメイクの平均料金

    アートメイクの料金は施術を受けるクリニックや施術内容、技術者の経験などによって大きく異なります。特に、眉のアートメイクでは、2回で、5万〜15万円程が相場ですが、技術者の技量や使用する色素の品質によっては、さらに高額になることもあります。
    また、アートメイクは時間が経つと色が薄れるため、定期的なメンテナンスが必要です。リタッチや追加施術を考慮すると、最初の施術費用に加え、年間で数万円程度の追加コストがかかる場合もあります。
    そのため、施術の初回費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用も含めた予算計画が重要です。また、複数の施術を同時に行う場合はセット割引が適用されることもあるため、料金体系を事前に確認しておくことがおすすめです。

  • 料金に影響する要素

    料金に影響する要素として、技術者の経験や使用する色素の質、施術時間などが挙げられます。
    経験が豊富なスタッフによる施術は、個々の顔の形や肌の状態に合わせた高度なデザインや技術を提供できるため、その分料金が高くなる傾向があります。
    また、使用される色素の質も料金に影響します。高品質な色素は、色持ちが良く、肌への負担が少ないため、施術の安全性や仕上がりに差が出ます。
    さらに、施術時間も料金に反映されます。繊細なデザインや施術範囲が広い場合、より時間がかかり、その分料金が上がることがあります。
    加えて、人気の高いクリニックでは、その評判や実績に基づいて料金が高めに設定されることが多いため、最終的には料金だけでなく、技術の質やサービス内容を比較し、自分に合ったクリニックを選ぶことが大切です。

  • 追加費用やオプションの確認方法

    施術後のリタッチや追加のケアが必要な場合、別途費用がかかることがよくあります。リタッチは特にアートメイクの色が薄れてきたときに行うため、1年以内に再度施術が必要なことが多いです。また、色や形の微調整や、希望するデザインに変更する際にも費用が発生します。リタッチが必要になった場合の費用や追加オプションの料金を把握しておくことで、予期せぬ費用が発生することを避けられます。
    事前に全体のコストを確認しておけば、安心して施術を受けることができます。

アートメイクの効果と持続期間

アートメイクの持続期間や長持ちさせるためのケアについて解説します。

  • 効果の現れ方と持続期間

    アートメイクの効果は施術後すぐに現れますが、最初は色が濃く見えることがあります。時間が経つにつれて色が落ち着き、自然な仕上がりになります。
    アートメイクは通常1~3年ほど持続します。しかし、個人の肌質やライフスタイルによって持続期間は異なります。 特にオイリー肌の人は色素が定着しにくく、黒ずんだ色になりやすい傾向にあります。

    また、唇は他の部位に比べて荒れやすいため色素が排出されやすくなります。
    紫外線や摩擦に注意し、施術部位はしっかりと保湿しておくことが重要です。

  • 長持ちさせるためのケア方法

    アートメイクの効果を長持ちさせるためには、施術後の適切なケアが欠かせません。
    施術直後の施術部位は特にデリケートな状態ですので、紫外線を避けることが最優先です。外出時は必ず帽子や日傘などで施術部位を保護しましょう。また、施術部位を強くこすったり、摩擦を加えることは色素の定着に影響を与えるため、施術直後はできるだけ日焼け止めは塗らず、強い洗顔やマッサージは避けてください。
    洗顔時はぬるま湯を使用し、優しく押さえるように洗い流すことが理想です。加えて、施術後は十分な保湿を行うことが重要です。施術部位が乾燥すると色素が薄くなりやすいため、保湿クリームなどを使用して、肌のバリア機能を保ちましょう。

    さらに、効果を維持するためには、定期的なリタッチが必要です。特に眉やリップの色は時間とともに薄くなっていくため、1年に1回程度のリタッチを行うことで、色味や形を長期間保つことができます。

  • 薄れてきた場合の対処法

    アートメイクが薄れてきた場合、リタッチを行うことで元の状態に戻すことができます。 リタッチとは、施術から一定期間が経ち、色が薄くなった部分に再度色素を入れ、デザインや色を復元する施術です。
    リタッチは通常、施術後1年に1回程度行うのが理想的で、個人の肌質やライフスタイルによって頻度が異なることもあります。また、リタッチ時には単に色を補うだけでなく、年齢やその時のトレンドに合わせてデザインや色味を微調整することが可能です。
    特に、顔の印象が変化する年齢と共に、眉やリップのデザインを柔軟に変えることで、より自然な美しさを維持できます。リタッチは、アートメイクの持続効果を延ばし、自信を保つための重要なケアといえるでしょう。

アートメイクと健康リスク

アートメイクを受ける際に知っておきたいリスクや対応策などについて解説します。

  • 施術中のリスクとその対応

    アートメイクは基本的に安全な施術ですが、施術中には皮膚の炎症や感染症などのリスクが伴います。
    施術時に使用される針や色素など、皮膚に触れるものが、施術者の技術が不十分であったり、衛生管理が不適切な場合には、ウイルスなどの侵入によって感染症が引き起こされる可能性があります。また、皮膚のバリア機能が一時的に低下するため、炎症や腫れが生じることもあります。
    これらのリスクを最小限に抑えるためには、使用する器具が適切に消毒され、施術者が高度な技術を持っていることが重要です。
    クリニックを選ぶ際には、口コミや実績を確認し、清潔な環境であることを確かめましょう。施術前に施術者と十分にカウンセリングを行い、リスクに対する予防策がしっかりと講じられていることを確認することが、安心して施術を受けるためのポイントです。

  • アレルギー反応とその対策

    アートメイクに使用される色素に対して、まれにアレルギー反応が出ることがあります。
    アレルギー反応としては、赤みや腫れ、かゆみ、さらには強い炎症を引き起こすことがあり、症状の度合いによっては長期間続くこともあります。
    こうした反応を事前に防ぐためには、施術前に必ずパッチテストを行うことがおすすめです。パッチテストにて異常がなければ、施術を進めても安全と判断できます。
    しかし、テスト中にかゆみや赤みなどの異常が現れた場合は、速やかに医師に相談し、施術を中止するか代替の対応を検討しましょう。
    特に敏感肌の方やアレルギー体質の方は、事前のカウンセリングで詳しく話を聞き、リスクを最小限に抑えることが重要です。

まとめ

韓国のアートメイクは高度な技術と自然な仕上がりで、世界中の美容愛好家から注目を集めています。施術を受ける際は信頼できるクリニックを選び、施術前後の肌ケアを徹底することが重要です。

また、アートメイクの施術にはリタッチやメンテナンスなどが必要になるため、アフターケアなどが充実しており、明確な費用が設定されているかも確認するようにしましょう。
自分に最適なクリニックを見つけて、より美しい自分を手に入れましょう。

国際美容医療アートメイク協会が運営するアートメイクスクール
IMAA事務局 広報チーム
執筆者
IMAA事務局 広報チーム

本コラムでは、皆さんに役立つ医療アートメイクに関する情報をお届けします。基礎知識から最新のトレンド情報のみならず、医療アートメイクには不可欠な眉デザインの上手な描き方やメイクアップ方法など幅広く発信します。