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ケロイド体質でも医療アートメイクはできる?リスクや判断基準と代替案までを徹底解説!

ケロイド体質の方にとって、医療アートメイクは「受けても大丈夫なの?」と不安を感じる施術のひとつです。眉アートメイクは皮膚の浅い部分に針を使うため、体質によっては炎症や瘢痕(はんこん)が残るリスクもあります。
本記事では、ケロイド体質の方が眉アートメイクを検討する際の、リスクと判断基準を詳しく解説します。自分の体質を見極めたい方やキレイな眉をキープしたい方は、ぜひ参考にしてください。
このコラムを読んでわかること
・ケロイド体質でも医療アートメイクが可能かどうか、体質の程度や医師判断の重要性を含めて理解できる。
・ピアス跡の盛り上がりが必ずしもケロイドとは限らないことや、肥厚性瘢痕との見分け方がわかる。
・医療アートメイクを断られた場合の次の行動(皮膚科受診や代替施術)について具体的に知ることができる。
・ケロイド体質でも安心してできる眉メイク・眉ティント・眉育などの安全な代替方法が学べる。
ケロイド体質でも医療アートメイクはできる?まず不安を整理しよう

ケロイド体質にも程度の差があり、すべての方が同じリスクを抱えているわけではありません。まずは、体質を冷静に見極め、医療アートメイクが本当にできないのか、それとも慎重に進めれば可能なのかをみていきましょう。
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眉アートメイクはケロイド体質でも大丈夫?判断の考え方
ケロイド体質とは、傷が治る過程で過剰にコラーゲンが生成され、傷跡が赤く盛り上がってしまう体質を指します。医療アートメイクは皮膚の浅い層(表皮深層〜真皮浅層)に色素を入れる施術ですが、針で微細な傷をつけるため、基本的にケロイド体質の方は受けられません。
どうしても医療アートメイクを受けたいと希望する場合は、医師の判断が必要です。リスクを理解したうえで、慎重に検討してください。
引用:Wikipedia ケロイド
ケロイド(ドイツ語: Keloid、英語: keloid)とは、瘢痕組織が過剰に増殖した病変であり、良性線維増殖性病変に分類されている。 -
医療アートメイクで注意すべきリスクと“禁忌”にあたるケース
医療アートメイクには、施術を避けるべき「禁忌」がいくつか存在します。たとえば、ケロイド体質の方は、小さな傷でもケロイドが形成されやすくなるため施術は原則NGです。それ以外にも以下のようなケースが該当します。
- 妊娠中・授乳中の方
- アトピー性皮膚炎
- 糖尿病や免疫疾患
- C型肝炎やB型肝炎などの感染症
- 金属アレルギーの方 など
安全な施術のためには、自分の体質やリスクを隠さず正直にカウンセリングで伝えましょう。
ピアス跡が盛り上がっているけど大丈夫?ケロイドとの見分け方

「ピアスの穴が盛り上がっている=ケロイド体質」と思い込んでいる方は意外と多いもの。実際には、ケロイドではなく「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」といわれる別の状態の可能性もあります。ここでは、自分でできる簡単なチェック方法と見分けるポイントを解説します。
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ケロイドと“盛り上がった傷”はどう違う?自己チェックの目安
ケロイドと肥厚性瘢痕は、どちらも傷跡が盛り上がる現象ですが、性質が異なります。ケロイドは元の傷よりも大きく広がり、赤から紫色の光沢があり、強い痛みやかゆみを伴います。自然には小さくならないのが特徴です。
一方、肥厚性瘢痕は元の傷の範囲内にとどまり、赤からピンク色で、痛みやかゆみは軽度から中度です。時間とともに平らになるケースもあります。ただし、最終的な判断は皮膚科医による診察が必要です。
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写真や触り心地で確認できる見分けポイント
自分でケロイドかどうか判断する際には、次のような方法があげられます。
見分けるポイント ケロイド 肥厚性瘢痕 盛り上がりの範囲 傷口を超えて広がる 傷口の範囲内にとどまる 触り心地 硬く弾力がなく、動かない 比較的柔らかく、動くことが多い 色味 赤みや褐色が強い 徐々に肌色に近づく 経過 数ヶ月〜数年かけて拡大 時間とともに平らになる傾向 痛み・かゆみ 持続的にあることが多い 一時的で落ち着くことが多い ただし、これらはあくまで目安であり、最終的な判断は皮膚科医による診察が必要です。自己判断だけで、楽観視しないようにしましょう。
もし断られたら?医療アートメイクをあきらめる前に考えたい選択肢

カウンセリングで「ケロイド体質のため施術は難しい」といわれたら、ショックを受けるかもしれません。しかし、そこであきらめる必要はありません。まだ試せる方法はあります。
ここでは、施術を断られた後に取るべきアクションを2つご紹介します。
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皮膚科の所見をもとに再評価してもらう進め方
医療アートメイククリニックで断られた場合でも、皮膚科で正式に診察を受け、自分の体質を医学的に診てもらいましょう。「眉の医療アートメイクを検討しているが、ケロイド体質かどうか診断してほしい」と伝えて、適切な診察を受けましょう。
医師から「軽度の肥厚性瘢痕であり、真性ケロイドではない」といった所見が得られた場合、その診断書を医療アートメイククリニックに持参すれば、施術を検討してもらえる可能性があります。
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医療アートメイクの代替案としてのアイブロウ術を検討する
どうしても医療アートメイクが難しい場合、皮膚に傷をつけない代替手段を検討してみましょう。眉毛サロンでは、以下のような方法で眉の形や印象を整えていきます。
施術 方法 ポイント ワックス脱毛・毛抜き 専用ワックスや毛抜きを使い、余分な毛や古い角質を除去する 眉のアウトラインをきれいに整える 眉カット 眉毛の長さを整え、全体の濃さやバランスを均一にする 自然で整った印象に仕上げる スタイリング 顔立ちや骨格、希望に合わせてデザインする 理想的な眉の形を提案 カラーリング・脱色 髪色や肌のトーンに合わせて眉色を調整する 全体の印象を統一 眉毛エクステ 毛量が少ない部分に人工毛を装着する ボリューム感・立体感をプラス いずれも医療行為ではないため、医療アートメイクに比べて気軽に受けられます。月1回程度の通院で美しい眉を保つことができるため、ぜひお試しください。
見送りになった人へ|眉メイクを楽しむ“代替案”で前向きに

医療アートメイクが難しいと分かっても、美しい眉をあきらめる必要はありません。近年は、医療アートメイク以外にも眉を整える選択肢が豊富にそろっています。
最後に、ケロイド体質の方でも安心して取り組める、日常的な眉メイクや、眉を育てる「眉育て」の方法をご紹介します。前向きに、自分に合った美眉づくりを楽しみましょう。
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汗や擦れでも落ちにくいアイブロウ+固定テクの組み合わせ
医療アートメイクができなくても、メイク技術次第で1日中美しい眉をキープできます。たとえば、次の方法を試してみてください。
- ウォータープルーフのペンシルタイプで細い線を1本1本描き足す
- リキッドアイブロウで汗や皮脂に強い発色を加える
- 眉マスカラで毛流れを整える
- 最後に眉コートで固定する
この方法なら、スポーツやレジャーでも眉メイクが崩れにくく、快適に過ごせます。
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眉ティント・眉パーマなど一時的施術の比較
皮膚に傷をつけない一時的な施術も選択肢のひとつです。
施術名 方法・特徴 持続期間 おすすめポイント 眉ティント 眉毛と皮膚に染料を塗布し、色を定着させる 3〜7日 毎朝のメイク時間を短縮したい方に最適 眉パーマ 毛流れを整えてふんわり立体感を作る。パーマ液を眉毛にのみ使用 約1ヶ月 眉毛の形を自然に整えたい方に どの施術もケロイド体質への影響はありませんが、肌が敏感な方は事前のパッチテストを行いましょう。
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ケロイド体質でもできる“眉育て”とスキンケア習慣
美しい眉を作るには、自眉を健やかに育てることが大切です。毎晩、眉毛用美容液を塗り、眉周りを優しくマッサージして血行を促すと、毛根に栄養が届きやすくなります。眉を整えるときは、抜きすぎずシェービングやカットで形を整えましょう。
また、タンパク質やビタミンB群、亜鉛などの栄養バランスの良い食事も大切です。
まとめ
ケロイド体質だからといって、美しい眉をあきらめる必要はありません。大切なのは、自分の体質を正しく理解し、リスクを把握したうえで最適な選択をすること。
医療アートメイクが難しい場合でも、眉ティントや眉パーマ、眉育て、そして日々のメイク技術を磨けば、理想の眉は十分に手に入ります。まずは、皮膚科で正確な診断を受け、信頼できるクリニックに相談してみましょう。
どんな体質であっても、あなたらしい美しさを引き出す方法はあります。前向きに、自分に合った眉づくりを楽しんでください。
よくある質問
- Q.ケロイド体質は眉アートメイクを完全に避けるべきか
- A.原則、ケロイド体質の方は医療アートメイクの施術を受けられません。どうしても医療アートメイクを受けたい方は、皮膚科で正確な診断を受けましょう。その所見を医療アートメイククリニックに持参し、判断を仰いでください。
- Q.ピアス跡が盛り上がっているがどの時点で相談すべきか
- A.ピアス跡の盛り上がりに気づいた時点で、まず皮膚科を受診しましょう。ケロイドなのか肥厚性瘢痕なのか、専門医の診断が第一歩です。その後、医療アートメイクを検討する際は、カウンセリング時に必ず診断結果を伝えてください。

