基礎知識

眉の医療アートメイクとは?メリットとデメリットやクリニック選びのポイントを解説

眉の医療アートメイクは、お手入れをしすぎて眉毛が薄くなってしまった方や生まれつき薄い方、汗などで眉毛が消えてしまう方などにおすすめです。

施術後は、メイクが楽になるだけでなく水分に触れても消えることもありません。常にキレイな眉を保てるため、すっぴんにも自信が持てるでしょう。

しかし、眉の医療アートメイクにもメリットだけではなくデメリットもあります。さらに、クリニック選びも重要なポイントになるため、安易に施術を受けないように注意しましょう。

今回は、眉の医療アートメイクについてメリットやデメリット、後悔しないクリニック選びのポイントを紹介します。

眉の医療アートメイクが受けられるのはどこ?

眉の医療アートメイクの施術を受けられるのは、医師が常駐しているアートメイククリニックや美容クリニックの医療機関のみとなります。
医療アートメイクは医師法17条に該当するため、医師がいない場所での施術は行えません。

【医師法17条】
● 医師でなければ医業をしてはいけない

医療アートメイクは、針を使って皮膚に色素を注入する施術となります。このような皮膚に傷をつける行為は医療行為になるため、医師法17条に該当するのです。

また、2005年には厚生労働省が医療アートメイクは医療行為として認定しています。これにより、医師もしくは医師の指示のもと看護師が施術することが義務付けられました。

医師法に該当していることや厚生労働省から医療行為として認定されている以上、医療機関以外の場所では医療アートメイクは受けられないと認識しておきましょう。

  • エステや個人サロンは避けること

    医療アートメイクは医療行為であるにもかかわらず、医師のいないエステや個人サロンで施術しているケースがあります。

    これは、医師法17条に対する違法行為にあたるため、しかるべき対応を求められるものです。違法行為であることだけでなく、知識や技術力に関して未熟な場合があるため、眉のデザインの失敗や肌トラブルなどを起こす恐れがあります。

    安全に医療アートメイクの施術を受けるためには、エステや個人サロンの利用は避けましょう。

眉の医療アートメイクの値段相場

眉の医療アートメイクの値段相場は、6~12万円程度となっています。これは、施術回数や施術メニューなどによっても異なり、施術1回だと6~7万円、施術回数2回だと10~12万円がおおよその値段相場です。

また、医療アートメイクは施術料金以外にも必要な費用があります。

● 初診料:3,000円
● カウンセリング料:無料~3,000円

● 麻酔料:3,000~5,000円

● 施術者指名料:10,000円~

医療アートメイクの施術は、専用の針で皮膚に傷をつけるため痛みを伴います。そのため、麻酔は毎回の施術時に必要になると考えておきましょう。

カウンセリングに関しては、無料で行っているクリニックが多いですが、なかには費用がかかる場合もあるため注意してください。

眉のデザインなどで、気に入った施術者を毎回指名するシステムもあります。指名料は、施術者のランクなどによっても異なるため、事前に確認しておきましょう。

そもそも医療アートメイクはどのような施術なの?

ここからは、医療アートメイクは、皮膚の浅い部分に専用の針で傷をつけて色素を入れる施術となります。眉の場合、仕上がりのデザインや色などをカウンセリングで決めてから施術するのが一般的です。本来メイクする部分に色素を入れるため、すっぴんでも眉のある状態を保てます。

刺青と同じと勘違いされる方もいますが、医療アートメイクは1~3年程度で薄く消えていくものです。刺青よりも皮膚の浅い部分に色素を入れるため、肌のターンオーバーによって薄くなります。そのため、メイクの流行りや年齢による顏の変化に応じて、医療アートメイクも新しくデザインや色味などを変えることが可能です。

眉の医療アートメイクで大切なこと

ここからは具体的に、眉の医療アートメイクを受ける上で大切なことを紹介します。理想の眉に仕上げてもらうためにも、3つのポイントを押さえておきましょう。

 
  • 黄金比に近づけるデザイン力

    顏の美しさに関係してくるのが、理想の比率である黄金比です。顏全体のバランスやパーツの位置、各パーツの大きさが黄金比に近ければ近いほど、美しい理想の顏になります。

    眉のデザインに関しても、黄金比を意識することで顏の魅力を最大限に発揮することが可能です。眉頭・眉山・眉尻・眉の長さの比率が正確であることが、美しい顏を演出するために大切になってきます。

  • 似合う色選び

    基本的に、眉の色は患者様自身の眉の色に馴染むものを選ぶと自然な仕上がりになります。ただし、髪の色が明るい方や普段から眉マスカラなどで明るい色味に仕上げている場合は、明るめの色を選ぶと良いでしょう。

    また、アートメイク後のメイク時に眉の色を調整することも可能です。医療アートメイク施術時よりも髪色を明るくしたり暗くしたりした場合は、眉だけ浮かないように色味を整えましょう。

  • 機械彫りと手彫り両方に対応

    眉のアートメイクの施術は、機械彫りと手彫りの2種類から選べます。

    ● 機械彫り:アイブロウパウダーのような柔らかい仕上がり
    ● 手彫り:本物の眉毛のような毛並みで描く自然な仕上がり

眉の医療アートメイクのメリット

眉の医療アートメイクは、多くのメリットがあります。具体的に、どのようなメリットがあるか見てみましょう。

 
  • すっぴんでも眉がある

    眉の医療アートメイクを施した後は、メイクをしなくてもキレイな眉があるのは大きなメリットです。急な外出でも、眉を気にすることなく気軽に出掛けられます。

    眉がしっかり整っていると、それだけでしっかりした顏を演出できるため、すっぴんでもぼやけた印象がなくなるでしょう。

  • メイクの時間が短縮できる

    眉は顏の印象を左右するため、全体のバランスを見ながら複数のメイク用品を使って仕上げる方も少なくなく、メイクに慣れていてもとても時間がかかります。

    医療アートメイクで眉を整えておけば、色味を変える程度のメイク時間でキレイに仕上がるため時間を短縮することが可能です。色味を変えないのであれば、眉のメイクは省いても構いません。

    毎朝のメイク時間が短くなるため、自分の時間が増えて余裕を持てるでしょう。

  • 眉メイクの失敗がなくなる

    眉のデザインは医療アートメイクでキレイに整っている状態です。眉の色味を変えるためのアイブロウパウダーやアイブロウマスカラ、アイブロウペンを使う際は、そのうえから重ねるだけで良いので、眉メイクの失敗はなくなります。

    「眉メイクがなかなか決まらない」といった悩みも、医療アートメイクを施せば解消されるでしょう。

  • 温泉やプールなどでも眉が消えない

    医療アートメイクは、水分で消えることはありません。そのため、温泉やプールなどで顏に水分がかかってしまったり擦ってしまったりしても、キレイな眉を保てます。

    眉のことを気にせずに温泉やプールなどを楽しめるため、頻繁に利用する方はとても便利に感じるはずです。

眉の医療アートメイクのデメリット

続いて、眉の医療アートメイクのデメリットを紹介します。メリットだけではなく、デメリットも理解しておくと後から後悔することもないでしょう。

 
  • 施術後は消すことができない

    医療アートメイクは、施術後すぐには消すことができません。通常、施術後から1~3年かけて徐々に薄くなっていくものです。
    万が一、眉の医療アートメイク施術後に消したい場合は、レーザーや切除手術、除去液、肌色の色素を入れてカモフラージュなどをすることになります。

    追加費用がかかってしまうだけでなく、眉周辺の皮膚にも大きな負担がかかるため、事前にしっかりカウンセリングでデザインなどは決めておきましょう。

  • 施術は1回では終わらないこともある

    医療アートメイクは、1回の施術だけで終わることはほとんどありません。アートメイクは、表皮と真皮の間の基底層に入れますが、1回目の施術では、体内で色素が異物として見なされるため定着しにくいです。しっかり定着させるためには、2回施術が必要になります。肌のターンオーバーが活発な方や体質などによって、色素の定着が良くない方は3回以上の施術をする場合もあります。
    そのため、余裕を持って施術のスケジュールを検討しておくと良いでしょう。

    肌のターンオーバーが活発な方や体質などによって、色素の定着が良くない方は3回以上の施術をする場合もあります。そのため、余裕を持って施術のスケジュールを検討しておくと良いでしょう。

  • ダウンタイムがある

    医療アートメイク後は、ダウンタイムがあります。ダウンタイムとは、施術した部位の回復を待つ期間のことです。眉の場合は、約1週間は触れずに過ごさなければなりません。

    痛みや腫れ、赤み、かゆみなどを感じる方もいます。また、眉の色も施術後から3日目あたりは客観的に見ても濃く感じるでしょう。

    ダウンタイムは個人差があるため、1週間で落ち着くとは限りません。念のため、仕事や大切な用事がある場合は余裕を持って施術日を調整しておくと安心です。

  • MRI検査が受けられない場合がある

    強力な磁力と電磁波を使うMRI検査では、施術したクリニックが使用している色素にもよりますが、色素によっては火傷したり、画像が乱れる可能性があります。
    MRI検査をする予定がある方は、アートメイク施術前に、また施術後は、検査する病院でアートメイクをしている旨を申し出る必要があります。
    MRI検査の日程が決まっている場合は、検査終了後に施術を受けた方が無難です。

眉の医療アートメイククリニックを選ぶポイント

最後に、眉に医療アートメイクを受けるクリニック選びのポイントを4つ紹介します。

 
  • 眉の症例実績が多いクリニックを選ぶ

    大前提で、眉の症例実績が多いクリニックを選びましょう。眉は顏の印象に大きくかかわるパーツです。デザインは、顏の黄金比を意識して決めていく必要があり、少しでもバランスが崩れてしまうと印象が変わります。

    キレイな眉にしてもらうためには、症例実績が多く技術に優れているクリニックを選ぶのが大切です。症例実績は、公式サイトやSNSなどに掲載しているため、必ずチェックしておきましょう。

  • カウンセリングに時間をかけてくれるクリニックを選ぶ

    施術前のカウンセリングはとても大切です。黄金比に合わせるだけでは、満足できる眉に仕上がるとは言い切れません。

    なりたい雰囲気や普段のメイク、髪色、服装など、総合的に見て丁寧にデザインや色味を決めていく必要があります。カウンセリングに時間をかけてくれるクリニックだと、より希望に合わせた眉を提案してもらえるでしょう。

  • アフターケアが充実しているクリニックを選ぶ

    クリニックによっては、施術後のアフターケアに関してサポートなどがない場合があります。慣れている方なら、自分自身で対応できるかもしれませんが、初めて施術を受ける方は不安になるでしょう。

    施術後のアフターケアは、患者様の肌質などによっても適切な処置が異なります。軟膏やワセリンを処方して終わりではなく、さらに詳しいアフターケアの方法を説明してくれるクリニックの方が安心です。

    色素の定着が悪かった場合の対応なども、カウンセリング時に確認しておきましょう。

  • 値段が安すぎるクリニックは避ける

    相場よりも値段が大幅に安いクリニックは避けておくとよいでしょう。値段が安い場合、初心者の施術者のモニターの場合もあり、イメージ通りの眉に仕上がらないこともあるため注意しましょう。

    相場に近い適正な価格設定をしているクリニックは、技術力や知識、患者様への対応なども満足度が高い傾向にあります。

まとめ

顏の印象を左右する眉の医療アートメイクは、メリットが多くあり魅力的です。しかし、1度施術すると、簡単に消すことはできず、ダウンタイムもあるため、クリニック選びは慎重に行いましょう。

キレイに仕上がった眉のアートメイクなら、メイク時間の短縮に繋がるだけでなくメイクの失敗もなくなります。温泉やプールなどでも、消えることなくキレイな眉を保てるため安心です。

国際美容医療アートメイク協会が運営するアートメイクスクール
IMAA事務局 広報チーム
執筆者
IMAA事務局 広報チーム

本コラムでは、皆さんに役立つ医療アートメイクに関する情報をお届けします。基礎知識から最新のトレンド情報のみならず、医療アートメイクには不可欠な眉デザインの上手な描き方やメイクアップ方法など幅広く発信します。