基礎知識

医療アートメイクに必要な資格は?安全なクリニック選びで後悔しない結果に

医療アートメイクは、水に濡れても擦っても落ちないことから「常にきれいな状態がキープできる」と美意識の高い人の間でとても人気があります。

しかし、その一方で知識や技術の足りない施術者によるトラブルや、個人経営サロンでの安全でない施術などが増えてきているのも事実です。

本記事では、医療アートメイクを施術するのに必要な資格と、安全なクリニック選びのポイントを解説します。医療アートメイクを受けたい人は、ぜひ参考にしてください。

医療アートメイクには医師免許が必要

医療アートメイクを行なうには、基本的に医師免許が必要です。しかし、ケースによっては看護師や准看護師による施術がOKとなることもあります。

まずは医療アートメイクを行なうのに必要な資格について解説します。

医療アートメイクは、皮膚の浅い部分に色素を入れてメイクを行なう技術です。体に無害なインクを使ってはいますが、皮膚の中に異物を入れるのでアレルギーや肌トラブルなどのリスクをゼロにはできません。

万が一、トラブルが起きたとき適切に対応できる医師がいて、その医師の指導の下で施術が行える場合は、医師免許を持たない看護師・准看護師でも医療アートメイクが施術できます。

  • もちろん知識や技術も必要

    医療アートメイクは常に進化しています。施術者が最新の知識や技術を習得しているかどうかも大切です。

    機材や道具の使用方法、インクに関する知識、デザインに関する知識などが十分でない場合、患者さんが満足できる医療アートメイクを行なうことは難しいと言わざるを得ません。

    医療アートメイクを受けたい人は、担当するアートメイクアーティストに十分な知識や技術レベルがあるかも踏まえて、クリニックを選ぶようにしましょう。

  • 海外では無資格での施術も

    日本よりも医療アートメイクがポピュラーな海外では、無資格者の施術によるトラブルも発生しています。

    「安かったから資格を持たない人に施術してもらったら、顔に消えない傷跡ができてしまった」「色素を入れる位置が深すぎたせいで、施したメイクがいつまで経っても消えない」

    こういったトラブルを避けるためには、医療アートメイクの確かな知識と技術を持った、有資格者に施術してもらうことが大切です。

なぜ資格が必要になる?

では、どうして医療アートメイクを行なうのに資格が必要なのでしょうか。それは医療アートメイクそのものが医療行為にあたるからです。

  • 皮膚に針を入れる行為は医療行為のため

    医療アートメイクは、針を使って皮膚に傷をつける行為です。医師免許または医師の指示のもと、看護師または准看護士以外の方が行なえば、施術を受ける人の体に危害を及ぼす恐れがあります。

    安全かつ適切に医療アートメイクを行なうには、慎重に針を入れる深さや角度を調整しなければなりません。

    少しでも深く針が入ってしまうと、タトゥーのように色素が肌の深い部分に入ってしまい、消えなくなってしまいます。それだけでなく施術時の痛みも強くなります。

    「メイクが消えない」「傷跡になってしまった」というようなトラブルを避けるには、有資格者に施術してもらうことが大切です。

  • 皮下麻酔も医療行為のため

    医療アートメイクを行なう際は、痛みを最小限に抑えるため、麻酔を用います。

    眉のアートメイクでは、麻酔クリーム・液体麻酔を使用し、リップのアートメイクでは、ブロック注射麻酔、口腔内麻酔を使用する事が多いです。

    少しでも麻酔によるトラブルのリスクを減らすためには、正しい医療知識を持った人に施術を受けることが重要です。

安全なクリニック選びのポイント

最後に、安全に医療アートメイクが受けられるクリニック選びのポイントをお伝えしましょう。

クリニックを選ぶときは、料金だけでなく次のポイントを忘れずにチェックしてくださいね。

  • 医師常駐医院のみを選ぶ

    安全に医療アートメイクを受けたいのであれば、医師が常駐しているクリニックを選びましょう。

    医師が常駐しているクリニックであれば、施術中に気分が悪くなったり、施術後に肌トラブルが起きたりしても、迅速に対応してもらえます。

    医師といっても専門とする分野は様々なので、できるだけ美容形成外科や美容皮膚科などを標榜している、医療アートメイクに詳しい医師がいるクリニックを選ぶのがおすすめです。

  • 「看護師がいるので大丈夫」に騙されない

    医療アートメイクを提供しているクリニックのなかには、看護師がいることを売りにしているところもあります。

    確かに、看護師も医療アートメイクの施術が行なえますが、それには条件があります。

    加えて看護師と医師では行える医療行為に差があるため、万が一トラブルが起きた時も迅速な対応ができません。

    何かあった場合に適切に対処してもらうためにも、看護師資格を持つ人だけしかいないサロンやクリニックは避けましょう。

  • 個人経営サロンに気をつける

    個人経営のサロンにも注意してください。

    個人経営のサロンでは、医師免許を持たない人が医療アートメイクを行なっていることが少なくありません。

    万が一トラブルが起きた際も適切な対応が取られない可能性があります。

  • 施術者の知識を見極める

    施術者の知識レベルもクリニック選びの重要なチェックポイントです。

    医療アートメイクの学校や講座を受講しただけで「医療アートメイクができます」と謳っているころもあります。

    クリニックを選ぶ場合は、必ず医療アートメイクに詳しいアートメイクアーティストがいるかどうかをチェックしてください。

    医療アートメイクに詳しくない人が施術した場合、仕上がりに満足できないだけでなく、思わぬ肌トラブルなどが起こるリスクがあります。

  • アートメイクスクールなどの卒業歴があるか

    施術者が正しい知識を持っているかどうかを見極めるには、アートメイクスクールの卒業歴などをチェックしましょう。

    医療アートメイクのスクールといっても、通信講座だけで受講できるところもあれば、通学が必要なところもあり、その質は様々です。

    スクールのなかには、独自の認定制度を設けているところもあります。

    クリニックを選ぶときは、施術する人がどこで医療アートメイクを学んだのかもチェックすると良いでしょう。

  • 安さだけでクリニックを選ばない

    クリニックのなかには、破格の安さで医療アートメイクを提供しているところもあります。しかし、そういったところで施術を受けるのはおすすめしません。

    安さを売りにしているところは、質の悪いインクを使っていたり、十分な技術を持たない人が施術にあたったりしていることが少なくありません。

    施術後にトラブルが起きる恐れも多いので、医療アートメイクを受ける際は安さだけでクリニックを選ばないようにしましょう。

  • カウンセリングが適当なクリニックはやめる

    医療アートメイクを施術する前はカウンセリングを行うのが一般的です。そのカウンセリングの時間が短すぎたり、疑問に答えてくれなかったりするクリニックは避けましょう。

    丁寧なカウンセリングは、より満足できる医療アートメイクを提供するために欠かせないものです。

    そのカウンセリングをおざなりにしては、到底満足できる仕上がりにはなりません。

    より良くするための提案を積極的にしてくれる、時間をかけて話を聞いてくれるクリニックを選びましょう。

まとめ

医療アートメイクは、水に濡れても擦っても消えないことから、メイクの時短につながると、とても人気があります。

しかし、医療アートメイクがポピュラーになるにつれ、未熟な施術者によるトラブルも増加しているのが現状です。

満足のいく医療アートメイクを受けるには、施術者が十分な知識と技術を備えているのかをチェックする必要があります。

医療アートメイクを受ける際は、本記事内で紹介したクリニック選びのポイントを参考に、納得して施術が受けられるクリニックを選んでくださいね。

国際美容医療アートメイク協会が運営するアートメイクスクール
IMAA事務局 広報チーム
執筆者
IMAA事務局 広報チーム

本コラムでは、皆さんに役立つ医療アートメイクに関する情報をお届けします。基礎知識から最新のトレンド情報のみならず、医療アートメイクには不可欠な眉デザインの上手な描き方やメイクアップ方法など幅広く発信します。