- 基礎知識
医療アートメイクの修正とは?失敗例と修正方法、タイミングなど
医療アートメイクは修正が難しいと言われますが、信頼できるクリニックで行えば修正も可能です。また、失敗が多いのも特徴で、医療アートメイクの修正を躊躇する方も多いです。
医療アートメイクの修正についてわかりやすく解説するとともに、修正の種類や方法、タイミングまで丁寧に解説します。また、気になる医療アートメイクの失敗例や対処法も紹介します。さらに、医療アートメイクを失敗させないために重要なクリニックの選び方についても解説します。
医療アートメイクをしてみたいけど怖い、気に入らなかった場合にやり直せるか知りたい、そんな方はぜひ参考にしてみてください。
医療アートメイクの修正とは?
医療アートメイクの修正とは、一度入れたメイクの色や線を書き足す方法です。医療アートメイクは永久的なものではなく、約1〜2年で少しずつ薄くなっていきます。そのため、失敗した場合以外にも定期的な修正が必要です。
医療アートメイクを修正する場合、施術したクリニックとは別のクリニックで施術を受ける場合の修正を、「他院修正」といいます。他院で行なった医療アートメイクを修正する際には、元の医療アートメイクに使われた色素や、元のパーツの状態など、入念なカウンセリングを行い、色やデザインを調節していきます。
一方、医療アートメイクを受けたクリニックで修正する場合には「リタッチ」や「メンテナンス」といったメニューとなるでしょう。いずれも施術内容は同じですが、元の医療アートメイクのカルテがあるので、ほとんどの場合少しの書き足しで済みます。
同じクリニックで受けるメリットは、スタッフが元の医療アートメイクを詳細に把握できる点です。修正して医療アートメイクの状態をよくする、より理想に近いデザインとすることができます。また、リピーター価格が設定されているなど、通常価格よりお得に利用できる場合も多いです。
記録がない状態で修正するのは、メンテナンス以上に技術が必要です。そのぶん、通常料金より高くなることが多く、医療アートメイクを行ったクリニックで修正をしたくない場合を除き、同じクリニックで修正することをおすすめします。
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医療アートメイクの失敗例
医療アートメイクで人気の部位は眉で、特に顔の印象を大きく左右する場所です。そんな眉医療アートメイクが気に入らないと気分も落ち込み、施術したことを後悔するでしょう。
ここでは特に多い失敗例を紹介します。失敗する原因も解説するので、医療アートメイクをする際には以下の点に注意して希望を伝えるようにしましょう。
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・イメージと違うデザイン
医療アートメイクによりイメージと違うデザインになってしまうのは、事前のカウンセリング不足の場合が多いです。
理想のデザインが明確な場合には、スタッフにしっかり詳細を伝え、認識のズレがないようにしておきましょう。抽象的な伝え方やスタッフ任せにしてしまうと失敗につながります。
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・仕上がりが濃すぎる
「仕上がりの眉の色が濃すぎる」トラブルは最も多い失敗例です。医療アートメイクの色素は施術後しばらく色が濃くなり、その後希望した色味になっていきます。
時間が経過しても希望した色まで落ちない場合は、スタッフの知識や経験の不足が原因かもしれません。施術するスタッフの実績や技術が低いと、時間の経過による色素の変化を理解しておらず、最初に色素を濃く入れすぎている可能性があります。
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・左右のバランスが不自然
左右のバランスが不自然な仕上がりになってしまうのは、スタッフの技術力が原因です。基本は左右対称、もしくはお客様のお顔のバランスに合うように調整します。
また、何も触れられない場合には左右対称と思われている可能性が高いので、調整の希望がある場合は、しっかりカウンセリングで伝えてください。カウンセリングは聞かれること以外にも、希望があることに関しては自ら相談しましょう。どんな小さなことでも打ち合わせておくことで失敗を防ぎやすくなります。
また、認識のすり合わせだけでは防げないのがスタッフの技術力です。クリニック選びの際には、これまでの実績や知名度、最新技術習得への取り組みなど信頼性にも注目してください。
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医療アートメイクの修正ができる部位
医療アートメイクの修正は、眉、アイラインをはじめ、お顔の全ての部位で可能です。クリニックによっては、他院修正の場合に修正できる部位が決められていることもあるので注意が必要です。ただ、他院修正の場合も、メンテナンスやリタッチの場合も、基本的に眉、アイラインは修正可能です。
また、修正可能かどうかは担当するスタッフの判断によるものなので、修正が難しいと判断される場合もあります。修正が難しい場合、対応できる方法は医療アートメイクの除去です。具体的には、本来のパーツの形から極端にはみ出しているなど、書き足しの施術では直らない場合に用いられます。
医療アートメイクの除去は、レーザー治療や切除手術、除去液などがありますが、どの方法で施術されるかは各クリニックやサロンで異なります。
いずれも、肌を傷つける方法です。医療アートメイクを除去した部分の毛が生えなくなったり、赤みや腫れが出たりするリスクもあります。医療アートメイクをやり直したい場合には、極力、除去より修正を選ぶようにしましょう。
一方、医療アートメイクの修正にも注意点があるので、修正を行う前に把握しておくことも重要です。修正の施術後は、滲みやすくなったり、定着が悪くなったりする可能性があります。また、残っている色によっては統一感がなくなり、綺麗な毛並みになりません。
医療アートメイクは修正できるものですが、修正・除去ともに少なくともリスクを伴います。医療アートメイクの施術を受ける前には、必ずクリニックでの修正や除去の方法から注意点、施術後の影響などを確認してください。
医療アートメイクの修正はいつからできる?
医療アートメイクを修正したい場合、施術後3〜6か月は開ける必要があります。最低3か月は経ってから修正を行うとよいでしょう。修正はできるだけお肌のダメージがない状態で行わなければなりません。また、最終的な色味は施術後、時間経過したのち、色素がお肌に馴染んだ状態で判断するため、早い段階での色味だけで修正を急いではいけません。
医療アートメイクには、施術後1週間程度のダウンタイムがあります。この期間は皮膚が傷ついて赤みやかゆみが出ます。また、色味が最も濃く見える期間です。色味がお顔に馴染んでくるのは1週間後からで、ゆっくり時間をかけ1か月ほど経てば自然な見た目に落ち着きます。
施術後直後は「濃すぎた!」と焦るかもしれませんが、一般的な経過なので施術直後の色味を見て判断してはいけません。ゆっくり変化する自分のお顔が理想のイメージに近づいていくのを待ちましょう。その後、傷が完全に癒えるのを待って、修正するかどうか判断してください。
失敗ではなく、色味が薄くなった場合の修正は1〜2年後が目安です。医療アートメイクで肌に定着させた色素は、肌のターンオーバーにより徐々に排出され、薄くなっていきます。そのため、医療アートメイクは永久的なものではなく定期的な施術が必要なのです。
医療アートメイクの修正にかかる回数
医療アートメイクは数回に分けた施術が必要です。一般的には2〜3回行われ、クリニックによって回数は異なります。
医療アートメイクの施術が1回で終わらないのにはいくつかの理由があります。まず一つ目の理由として、人の体には異物を排出する機能があるためです。医療アートメイクで用いられる色素も、初めて体内に入ると異物として処理されてしまうため、体外へ排出します。
色素を注入するのは肌の表皮層という浅い部分までで、ターンオーバーにより色素は徐々に排出されてしまいます。1回の施術ではなかなか定着しづらいため、色素を定着させるためにも数回の施術が必要です。
さらに、デザインや色素を調整するためにも数回に分けて施術します。デザインは1回目で大まかなベースを作り、その後の施術で理想の形に整える細かな調整が必要になります。色味も色素によっては変色や色が薄くなる場合があります。数回の施術で様子を見ながら発色の良い色味に近づけていきます。
医療アートメイクは施術からお肌に馴染むまでに、色素が濃く見えたり色素が抜けて薄くなったり、経過とともに変化していきます。そのため、施術後すぐに最終的な仕上がりは判断できません。こうした理由から、医療アートメイクの施術は1回では終わらず、数回の調整が必要となっているのです。
医療アートメイクの修正は痛い?
医療アートメイクの色素は皮膚の浅い部分に注入しますが、その際には麻酔をするので痛みはほとんど感じません。ただ、痛みの感じ方や麻酔の利き方には個人差があり、痛みを感じる方もいます。もし痛みがあった場合も、「ピンセットで毛を抜くような痛み」と表現される程度の痛みで、通常は耐えられない強い痛みではありません。
また、医療アートメイクを修正する部位によっても痛みの強さは異なります。
眉の場合は、他の部位より痛みを感じにくいと言われています。
眉の施術後はかさぶたができたり、腫れたりします。かゆみやピリピリとした痛みを感じる場合には、保冷剤を当てるなどしてしっかり冷やすことが重要です。クリニックで処方されるかゆみ止めの軟膏も活用しましょう。
アイラインは目元に近いため恐怖心が強く、皮膚も薄いので痛みを感じやすいです。一方で、施術開始直後は他の部位より痛みを感じにくいと言われます。施術中に痛みが増してくる場合は、麻酔の量を増やして痛みを軽減します。
アイラインは施術後翌日が一番腫れやすく、その後1週間ほど腫れやかゆみの症状が続きます。腫れや赤みには保冷剤を当てるなど、十分な冷却が有効です。かゆみには目薬も症状の緩和に効きますが、爽快感のある刺激の強いものは避けてください。
リップも皮膚が薄く痛みを感じやすいです。特に乾燥していると麻酔がかかりにくく、麻酔をかけすぎると仕上がりにも影響します。また、施術後は腫れたり皮むけが生じたりトラブルが多いです。施術後の刺激物の摂取は痛みを伴い、色素が定着しづらくなるので控えなければなりません。
いずれも痛みの感じ方には個人差があります。痛みに弱い方や不安な方はカウンセリング時に相談してください。また、施術中に耐えられない痛みを感じた場合は、ためらわずにスタッフに伝えましょう。
医療アートメイクの修正はどこで行うべき?
医療アートメイクの修正を行う際に最も重要なのはクリニック選びです。医療アートメイクでの失敗は施術するスタッフの技術レベルに左右されるものも多くあります。特に初回の医療アートメイクの施術より修正のための施術は、高度な技術が必要です。
医療アートメイクに失敗しないクリニックを選ぶためにまず重要なのは、クリニックが医療機関であることです。現在の日本では、医師法により医療アートメイクは医療行為と定められています。医師、看護師の有資格者でなければ施術してはいけません。
無資格で医療アートメイクを施術しているサロンは違法行為になるので注意してください。施術が認められた医療機関であれば、皮膚にトラブルがあった時にも安心です。実際にクリニックを探す際には、スタッフが医療従事者であるか確認しましょう。
次にカウンセリングの内容や時間も重要です。カウンセリングは医療アートメイクの成功・失敗に大きく影響します。カウンセリングに十分な時間を取って丁寧なヒアリングを行うことで、お客様とスタッフのすり合わせができ、より理想の仕上がりが可能になります。
そして必須なのは、スタッフやクリニック自体の技術面の高さです。たとえば、高度なデザインまで対応可能、お客様ひとりひとりに最適なデザインを提供する、高度な手法を習得しているなど、仕上がりのデザインは医療アートメイクの成功に不可欠です。
また、施術に使用する色素の安全性や性能の高さにも配慮しているクリニックなら肌トラブルも少なく、仕上がりの綺麗さにも安心できます。特に眉の毛並みに関しては不自然な仕上がりにならないよう、色素や技法に力を入れているクリニックを選びましょう。
まとめ
医療アートメイクの修正には、失敗した場合の修正と定期的なメンテナンスの2種類があります。失敗した場合は他院ではなく、初回の医療アートメイクを施術したクリニックで修正する方が、費用が安くなったり修正がスムーズにできたりします。
医療アートメイクの失敗は、デザインがイメージと違うことや、色が濃くなったり左右対称でなかったりすることなどです。失敗しないためには適切なクリニック選びが重要です。修正は医療アートメイク施術後3か月ごろから行うことができます。また、色素は徐々にお顔に馴染んでいくので、数か月後には満足のいく仕上がりになることも多いです。
失敗しないクリニック選びは第一に医療機関であることです。次に丁寧なカウンセリングも重要です。他にも、スタッフの高度な技術や、扱う色素にも安全性や信頼性の高いものを使用しているクリニックだと信頼感が高まります。
医療アートメイクの修正は難しい面もありますが、信頼できるクリニックで行えば綺麗な仕上がりが期待できます。医療アートメイクに興味がある方、やってみたいけど失敗が怖い、そんな方は、今回解説したような信頼できるクリニックを探してみてください。